テーブルの上をなんだと思っているのだろうね。
って、話していたのだ。
本当になんだと思っているのか。
ある時には寝そべり、ある時にはおやつがもらえる場所。
パソコンを開くとキーボードに寝そべり邪魔をする。
宿題をしていると教科書に香箱座りをして見えなくする。
大好きなトリニクのフリーズドライ。
ささみと胸肉、どっちも好き。
キャッチフレーズどおりに食いつきが違う。
少しずつ ちいさな器であげることにしている。
味を目をつぶって味わっているのがわかる。
幸せそうなその時をじーっと見てしまう。
どんな幸せが身体中を満たすのだろうと想像する。
いいなあ、わたしもこんなに夢中で食べて
味わって
幸せになるものがあったらいいのに。
わたし、基本なんでも食いつきよく美味しくいただくが。
目はそうそう閉じない。
猫、今は遊べ遊べと 哀れな声で私を呼んでいる。
「あお〜 あお〜」
階段の上で家中に響くように。
きっとトリニクの中の元気物質が遊ぶようにと指令しているのだ。
そして、諦めて降りてきて、またテーブルに飛び乗った。
目線が私の目の高さだ。
テーブルの上にはいろんな便利な理由があるのだ、きっと。
登茂子