グミボディ キーボード

現役でシンセサイザーというキーボードを何台も演奏していた時、音色の変更がものすごかった。信じられないかもしれないが、1曲に使う音色は概ね6音色くらいある。

例えば「ダイアモンド」という曲では、
1.ピアノ、
2.padストリングス、
3.あのイントロの音、
4.キラキラした音、
5.サビ前のコロコロと駆け上がる音、
6.サビの裏メロディのストリングス、
7.ギターソロの時のジャン!というオーケストラヒットの様な音、

みなさんが意識したことがなくても、これらを全部聞いていたはずなのだ。

コンサートでは、これらの音色を作り用意して、自分で変えやすい様にキーボードのボタンに振り分けておく。
曲が終わり暗転の間でも見える様に、発光テープに目印を書いて貼っておく。
そして、その他の曲もコンサートの曲順に合わせて順番に並べておく。

音色のチェンジは指先のタイミング一つにかかっていて、コンサートの最初の曲から最後の曲まで、頭脳を明晰にしていないといけなかった。

演奏も、コーラスも、音色の変更も、ボリュームの変更も、ダンスも(笑)。

というわけで、機材も多ければケーブルも多いし、間違って足を引っ掛けて抜けたりしない様にガムテープできちんと強力に床に貼っていたけれど、なければスッキリするね。最近では電池でしっかりとした音色が出るシンセもあるし、珍しいことでもないかもしれないけれど、音色の変更まで頭から直接やってくれたら随分と楽だろうなと思う。

キーボードスタンドも、好きなものに載せられたら、可愛いし。本体が軽すぎると、弾く力で動いてしまうことがあるので、ある程度の重量が必要だとも言えるのだけど、それもクリアになったら、女子でも何台も運べて良いだろうなあ。

透明なグミの本体に鍵盤が埋まっているキーボード、作ろうと思ったらそのうち出来ると思う。

登茂子