宙の音(そらのおと)

宇宙には人間の聞こえない音があるとNASAさんが教えてくれている。
お空の星になったらよく聞こえるのかもしれない。

NASAさんのページで音が公開されている。
それは長い年月の宇宙空間の濃さの歪み、とても低い周波数のうねり、太陽のコロナのガスの動きなどを人間の耳に聞こえるように調節したものらしい。

難しい言葉にすると、よくわかんなくなるけれど、人間の耳用に翻訳変換アプリを使ったようなものだ。

(そのうち人生の喜怒哀楽のうねりを音に変えて、自分の人生音楽っていうのが作れるようになるかもな、なんて脱線しそうになる頭にブレーキをかけた)

さて、アラスカで自分の頭上から広がっていく特別なオーロラを見た時に、さわさわと音を感じた。

それは風に舞う雪の結晶のぶつかりあう音だったかもしれない。
でも、森林の奥道や滝のしぶきを見上げる時のような、あの清々しい感じに似ていた。
聞こえない音で自分が洗い流されているような感じ。

天空のオーロラの美しいコンサートに、地上の自分も参加していると感じられた素敵な夜だった。聞こえていても聞こえなくても音はある。

私の瞳に入りきらない大きな宙(そら)。収まりきらない輝き。
今でも瞳を閉じるとあの音が蘇る。

登茂子